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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻6号

1970年05月発行

文献概要

臨時増刊特集 日常役立つ診療技術 診断篇 XVI.脈管造影法

2.肝血管造影法

著者: 中村省三1

所属機関: 1東北大中村内科

ページ範囲:P.876 - P.878

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肝静脈造影
 適応と禁忌 肝静脈内にカテーテルを挿入しなければならないので,手技がやや面倒であるが,肝硬変症では血管の変化は肝静脈において最も著明であるので,肝硬変症の有無および程度を知るのに,血管造影法中最もすぐれている.また同時に閉塞肝静脈圧を測定でき,次に述べる閉塞肝静脈造影で門脈も造影できる利点がある.本法は肝腫瘍の診断にも有用である.通常肝静脈造影は右肝静脈枝について行なわれるので,この領域に腫瘍がなければ発見できないが,造影した肝静脈枝の領域に腫瘍があればこれをしばしばとらえることができる.
 禁忌となるものはヨウ素過敏症,進行した腎不全,心不全などである.経脾門脈造影と違って出血傾向があっても禁忌とはならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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