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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻6号

1970年05月発行

文献概要

Current Abstract

切迫流産にどう対処するか—G.P., Nov, 1969

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所属機関:

ページ範囲:P.976 - P.976

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 まず,切迫流産に対処する"基準的"な治療法があるかどうかであるが,これはあんがい,むずかしい問題である.というのも,切迫流産に対処する方法は,患者側の状態いかんに大いに左右されるからである.人によって意見がさまざまに分れるところであり,治療をどこまで強行するかもまた,人によって大いに異なるのである.一般的にいえることは,切迫流産の始まる以前に治療すべきだということである.これはおそらく,不妊問題のために治療をうけている患者にだけ,あてはまることかも知れない.もし出血といったような,切迫流産の証拠があれば,流産がくい止められるといった見込みは,相当失われているものと考えてよい.
 月経前期薬剤progestationalagentをもちいるのもよい.論理的にいって患者にすすめうる最もすぐれた方法は,就床安静であるが,しかし患者は,安静のためにかえって意気消沈することがしばしばである.月経前期薬剤を投与するに足る心理学的理由があるにせよ,もし受胎の産物に異常があれば(その公算は大である),この治療法を実施しても,経過は変えることができない.従来,ほとんどの自然流産は,受胎産物の欠陥によって起きると主張せられてきた.卵母細胞なり精子なりに異常な反応を起こす状態はすべて,異常な受胎産物を生じるようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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