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抗生物質合剤の反省
著者: 長谷川弥人1
所属機関: 1慶大内科
ページ範囲:P.1211 - P.1212
文献購入ページに移動 十数年前,化学療法学会の結成される以前に,「抗生物質学術協議会東西合同シンポジウム」において,筆者は併用療法について,臨床効果と実験的研究に関して発表したことがある.当時はPCとSMとの併用が中心であったが,菌の感受性の関係上,PCの使用量に多大の差があり,また効果を期待するためにも種々の条件を必要とすることを知った.その成績から当時すでに抗生物質の合剤(量が一定に規格化されている)は不適当であると信じ,学会などで有用であるとの発表にもかかわらず,筆者自身は使ったことがないし,また推賞したこともない.最近,アメリカにおいて,学問的根拠から合剤の発売が中止されたと聞き,わが意を得たりと,ひそかに微笑をもらしたのである.
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