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文献詳細

雑誌文献

medicina7巻9号

1970年08月発行

文献概要

診断のポイント

CRPと赤沈促進—その臨床的意義

著者: 磯貝行秀1

所属機関: 1慈大阿部内科

ページ範囲:P.1319 - P.1322

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疾患の活動 性の指標
 急性感染性疾患あるいは慢性病変の再燃などにおける病像の活動性および重症度の判断に関する事項は,日常臨床にとってきわめて重要なことがらである.一般に疾患の活動性を把握するステップとして,1)体温測定,2)白血球数および血液像,3)赤血球沈降速度(以下赤沈という)などの検査がまず行なわれる.しかし,急激で著しい病変の発現をのぞけば,上記の検査法のうち1)および2)は鋭敏度の点で3)に一歩ゆずると見なされる.ことに,慢性疾患の緩徐な再燃などのとき1)および2)の変動は少ないので赤沈が最も高く評価される.
 一方,活動性病変があると血漿蛋白にも2,3の特有の変化が現われる.すなわち,正常状態では認められない蛋白質の出現ないし蛋白質分画の異常がみられる.これらの血漿蛋白質の動きはいずれも反応性のもので,病勢の推移と相関して消長するのが一般である.正常者血漿中に認められなくて新たに反応として出現する蛋白質に,1)C-reactive protein(CRP),2)Rheumatoid factor(RA因子),3)Lupus erythematosus factor(LE因子)などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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