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治療のポイント
過敏性大腸の生活指導
著者: 並木正義1
所属機関: 1北大第3内科
ページ範囲:P.1331 - P.1333
文献購入ページに移動それは病状の的確な把握である.本症の主な症状が,便通の異常と不定な腹部症状であるといっても,各症例によってみなニュアンスがことなる.したがって訴えをよくきき,またこちらからもききだして,愁訴の内容を十分吟味し,それを正しく判断し,その間に患者の性格傾向などもある程度みぬき,それぞれの患者に即した治療方針をたてるようにしなければならない.さらに,予診の段階,すなわち患者との最初の出会いからすでに治療に入っていることを念頭におく必要がある.それは本症の治療において,信頼にもとづく良好な医者患者関係というものが最も重要な意味をもつからである.
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