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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻1号

1971年01月発行

文献概要

治療のポイント

ゲンタマイシンの使い方

著者: 藤本安男1

所属機関: 1関西医大第1内科

ページ範囲:P.42 - P.44

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 ゲンタマイシン(GMと略す)は,1963年We-insteinによってMicromonospora Purpureaより分離された新しいAminoglycoside系の抗生物質で,若干化学構造の異なる3種の成分の混合物であるが,各成分の間には抗菌力,体内分布,毒性などにほとんど差がなく,この3種の成分の一定混合物が注射剤と外用剤として市販されている.
 GMはアミノ配糖体系抗生物質(カナマイシンKMなど)の一般的特徴,すなわち製剤的にきわめて安定であり,グラム陽性および陰性の両方の菌に有効であり,生体内へは経口では吸収されず注射によるが,排泄は大部分腎臓よりである.他のアミノ配糖体系抗生物質との間にはある程度の交叉耐性がある.しかしGMの最も特徴とするところは,従来の他の抗生物質で抑圧できなかった緑膿菌に対し,最も強力な抗菌力をしめす点にある.以下簡単に,GMの基礎的性質と臨床使用例を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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