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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻1号

1971年01月発行

文献概要

新薬の紹介

利尿剤—フロセマイドとエタクリン酸

著者: 浦壁重治1

所属機関: 1阪大第1内科

ページ範囲:P.71 - P.71

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新薬としてのfurosemide, ethacrynic acid
 利尿剤の開発は,より強力で副作用の少ないものをめざして進められてきた.ここで強力という意味には,より少量で有効ということと,他剤ではどれだけ増量しても利尿をきたさないような浮腫(refractory edema)に対しても有効という2つの事柄が含まれるが,前者は減量によって副作用が改善されないかぎり,臨床的意義はない.
 この点1960年初頭に相次いで開発されたfuro-semnide, ethacrynic acidは他剤で無効ないわゆる抵抗性浮腫に,アシドーシス,アルカローシスとは無関係に利尿効果を示し,まったくユニークな存在である.しかし反面,あまりに強力であるため,他剤にも十分反応しうるような浮腫に無計画に投与すれば,脱水症などの体液異常をもたらす危険性をはらんでいる.これら2つの利尿剤以後,特に注目すべきものは登場していない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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