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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻10号

1971年09月発行

文献概要

Editorial

血清肝炎とオーストラリア抗原

著者: 高橋忠雄1

所属機関: 1慈大内科

ページ範囲:P.1453 - P.1453

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 一昨年ごろからにわかにオーストラリア抗原(以下Au抗原)がトピックとなり,今やそれをめぐる話題は燎原の火のようにひろがっている.これが大きな関心をもって論じられている理由はいくつかあげられよう.第1には,長い間,覆面のままにかくれていたウイルス肝炎の本態へなんらかのアプローチが得られたことであり,さらに,実地上重要なことは,これにより,より安全な輸血への道のひらかれること,第3には肝炎の予防ワクチン開発も,全くの夢ではなくなった,という希望の生まれたことである.
 もちろんこれは複数(少なくとも2種)のウイルス肝炎のうちのひとつだけに限ったことではあるが,日本とくらべて輸血後肝炎の頻度の低いアメリカでさえ,最近輸血用のすべての血液に,このAu抗原テストによるスクリーニングが行なわれるべきことを,National Research Councilが勧告している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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