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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻11号

1971年10月発行

一般医のための救急診療のコツ

不安発作患者の取扱い

著者: 小此木啓吾1

所属機関: 1慶大精神科

ページ範囲:P.1642 - P.1644

文献概要

発作時の取扱いが患者の方向を左右する
 不安発作はしばしば救急診療の対象になる.なぜならばそれは,突発的に,しかも夜間におこりやすく,自律神経性の身体症状を激しく現わし,極度の恐怖・不安を伴うために,本人はもちろん家族・近隣も大騒ぎをして助けを求めるからである.
 とくに,予後や経過という点からみて,この発作時にどんな取扱いを受けるかによって.患者の幸・不幸は著しくちがってしまう.しかも,この発作は,不安神経症の起始である場合が多いにもかかわらず,患者はもちろん,その発作を扱う医師もまた,まだその診断を決定するに至らないまま,激しい身体症状を眼前にして救急処置を迫られるという形で,その診療がはじまることが多い.この結果,当然,この起始の段階の処置は,精神科医にではなく,むしろそのすべてが一般医の手に委ねられることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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