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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻11号

1971年10月発行

内科専門医のための診断学・22

腎炎およびネフローゼ症候群(その1)

著者: 木下康民1

所属機関: 1新大第2内科

ページ範囲:P.1666 - P.1670

文献概要

 ここでとり上げる腎炎としては糸球体腎炎を,ネフローゼ症候群としてはリポイドネフローゼ,膜性腎症およびネフローゼ加味腎炎に限定する.糸球体腎炎(以下腎炎と略称する)やリポイドネフローゼ,膜性腎症およびネフローゼ加味腎炎は同一疾患であるという考え方もあるが,一方にはこれに反対する意見もある.またリポイドネフローゼと膜性腎症は,たとえばForlandら1)によると,少なくとも形態学的には異なる疾患である.さらに,これらのいろいろの疾患は腎機能や病態の上も異なった像を示すし,治療の面でも,たとえば食餌蛋白質の問題,ステロイド効果の点などで異なっている.
 これらの疾患に接した場合,いうまでもなくまず第1に正しい疾患診断を下すことが必要であるが,次には患者がその疾患のどのような病期・病型にあるのか,すなわち積極的な治療を必要とするかどうかを決定し,治療を必要とする場合にはどのような治療をなすべきかということを決定しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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