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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻13号

1971年12月発行

文献概要

治療のポイント

機能性不随意運動の行動療法

著者: 川野通夫1 高山巌2

所属機関: 1鹿大第1内科 2鹿大内科

ページ範囲:P.1898 - P.1900

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行動療法と学習理論
 近年,行動療法(behavior therapy)という治療法が臨床医学にとり入れられ,注目されつつある.行動療法というのはH. J. Eysenckが命名したものであるが,その理論的基礎は現代心理学の学習理論であり,この分野で開拓された知識や技法を人間の行動障害の治療に適用しようとするものである.行動療法の治療技法には,積極的条件づけ療法,オペラント条件づけ療法,逆制止療法,負の練習,嫌悪療法などがあり,治療に際してはこれらの技法を単独に用いるか,あるいは併用する.
 ところで,機能性不随意運動はmotor-neurosisともいわれ,その治療法としては,従来,説得および支持療法,精神分析療法,薬物療法などが行なわれているが,難治な場合が多い.しかし,行動療法はこの種の疾患の治療においても大きな成果をおさめている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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