icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina8巻2号

1971年02月発行

文献概要

治療のポイント

病人と入浴

著者: 和合健二1

所属機関: 1七沢病院内科

ページ範囲:P.182 - P.184

文献購入ページに移動
古来よりの2傾向—蒸気と温泉
 "風呂あがり"のなんともいえない爽快な感じは,健康人にとっても,refreshedという言葉が本当にピッタリで,全く生き返ったような気分である.われわれの先祖が入浴を病人の治療にとって有力なてだてであると考えたとしてもなんの不思議もない.
 本邦で風呂を治療に使った古い記録としては,光明皇后の施薬院における施浴があるが,そのころ風呂といえば蒸し風呂のことであって,浴湯の普及はこれにおくれ,貴族の風呂殿,寺院の施浴,庶民のための公衆浴場などその多くは蒸し風呂であった.江戸時代の銭湯も最初は純然たる蒸し風呂で,それがしだいに半浴湯・浴湯へと変わっていった.世界的にみても,ロシヤ風呂,トルコ風呂,サウナ風呂,ローマ風呂など,蒸気浴(もしくは熱気浴)は貴族・庶民をとわず昔から広く人びとに愛好されてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら