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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻2号

1971年02月発行

文献概要

日常検査のすすめかた

貧血

著者: 河合忠1

所属機関: 1日大臨床病理

ページ範囲:P.204 - P.205

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貧血が明らかとなるまで
 いわゆる貧血症状といわれている動悸,立ちくらみ,顔色がすぐれない,などの訴えは比較的急激に貧血が現われる場合に認められるものである.貧血が慢性に経過しながら徐々に現われる場合は上記のような訴えがまったくないことが多い.また,顔色,眼瞼結膜などの色もかなり貧血が重症にならなければはっきり貧血様にならないものである.したがって,貧血と診断するためには血液検査,とくに血色素量を定量しなければならない.成人男子では14g/dl以下,成人女子では13g/dl以下を一応貧血とする.血色素量の代わりに赤血球数の算定がおこなわれることがあるが,技術的変動の幅が血色素量測定(シアンメトヘモグロビン法)で2-3%,赤血球数算定で10-15%であることを考えると,当然信頼性の高い血色素量を診断の重要な指標とすべきである.
 このようにして貧血の存在が明らかとなったら次のような順序で鑑別を進めてゆく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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