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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻2号

1971年02月発行

文献概要

一般医のための救急診療のコツ

激しい心窩部痛を訴えるとき

著者: 名尾良憲12

所属機関: 1東京女子医大 2都立豊島病院

ページ範囲:P.208 - P.210

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心窩部痛の発生機序
 心窩部痛のうち腹腔内部から起こる疼痛は,内臓痛と体性痛にわけられる.内臓痛は腹腔内器官の伸展,攣縮,化学的刺激などによって起こり,交感神経をへて太陽神経叢へ伝達される.それゆえ心窩部の中央に疼痛を訴えることが多い(図1).体性痛は腹膜の刺激によって起こるもので,脳脊髄神経によって伝達され,その病変の存在する部位に疼痛を訴える.そのほか関連痛もしばしばみられる.心窩部はTh.6-9の脊髄節によって支配されているから胸腔内器官,胸壁の病変によって,心窩部痛が起こることがある(図2).そのほか腹壁の病変で心窩部痛が起こりうるのは当然である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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