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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻3号

1971年03月発行

文献概要

新薬の紹介

パーキンソニズム治療薬—L-Dopa

著者: 徳臣晴比古1 岡島透2 窪田陽2

所属機関: 1熊本大第1内科 2熊本大

ページ範囲:P.378 - P.378

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 パーキンソニズムの治療薬として,従来主に用いられてきたのは副交感神経遮断剤で,これに抗ヒスタミン剤,筋弛緩剤,精神安定剤などが補助的に用いられてきた.近年,神経学分野における生化学的研究の進歩により,本症患者の黒質,線状体など錐体外路系には正常人に比しDopamineの減少していることが明らかとなり,一方,動物において黒質を破壊すると線状体のDopamineが減少するという事実が証明されて,Dopamineの前駆物質であるDopaによる本症患者の治療が試みられるようになった.初めDL体の多量が用いられて,副作用も強かったが,L体分離により治療法が改善され,その優れた効果について諸家の報告がみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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