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聴診法の発明者ラエンネック
著者: 小川鼎三1
所属機関: 1順大医史学
ページ範囲:P.659 - P.659
文献購入ページに移動 いまパリのネッカー病院(HôpitalNecker,151,rue de Sèvres,Paris 15)をおとずれると,正面入口の右手にラエンネックR. Th. H. Laennec(1781-1826)の横向きの胸像が浮き彫りされていて,そこに「この病院においてラエンネックが聴診法を発明した」と刻まれている.病人の体のなかの音をきいて診断に資することは,ヒポクラテス振盪音という用語が古くからあったことでもわかるが,胸の中の音をきくために道具を作り用いたのはラエンネックが最初であり,その後は聴診器をもつことが,世界じゅうの医者の特性であるかのごとく,この方法が実施されたのである.
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