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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻6号

1971年05月発行

臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方

●全体的な把握 III.生命徴候 vital signs

3.血圧

著者: 高階経和12

所属機関: 1神大 2淀川キリスト教病院循環器科

ページ範囲:P.728 - P.730

文献概要

血圧の測定
 血圧は,どんな体位においても測定できるが,標準の姿勢は仰臥位であり,心臓の高さにおいて血圧を測定しなければならない(図1).測定する血管の位置が心臓より低ければ低いほど,血圧は高くなる.
 普通,外来においては,患者を椅子に坐らせて,1回だけ測定し(多くの場合,右か左の一側のみ)これを標準にして診断する可能性が多分にある.もし,外来において,看護婦が測定したものであれば,診察の一番最後にもう一度,仰臥位をとらせた時に血圧を測定しておけば,立位もしくは坐位と,仰臥位の間における血圧の差を見つけることもできるはずである.とくに眩量や失神発作を起こした症歴のある患者の場合や,高血圧,糖尿病,腎臓病のある患者の場合は,初診時のみならず,再診時も,注意深く,左右の肘前動脈の血圧の差や,立位・坐位・仰臥位などの体位の変化による血圧への影響や,下肢の血圧測定も行なうべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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