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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻6号

1971年05月発行

文献概要

臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方 ●小児の身体所見のとらえ方 XXI.口腔所見と消化器症状

3.下痢

著者: 加藤英夫1

所属機関: 1順大小児科

ページ範囲:P.957 - P.958

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 下痢を見たら十中八九は乳幼児下痢症であろうとしてよいが,細菌検査を必要とする時がある,すなわち発熱があって原因がはっきりしない時,血便,膿,粘液便があって便しぶりがある時はぜひ検便し,病原菌,特に赤痢菌の有無をしらべておく.
 小児の下痢では当然全身を診ることが必要であるが,特に腹部の痛みの有無,その部位,脱水症の有無を腹部の触診で判定する.なお,下痢症では,その原因と重篤さを知ることが本当の意味の診断でもあるので,感染症の有無,先天性の異常あるいは体質傾向も観察することが必要である,これらが原因となって下痢症がおこっていることが多いし,その原因を除くことが治療の第一歩でもあるからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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