icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina8巻7号

1971年06月発行

雑誌目次

Editorial

心不全—現在の問題点

著者: 鷹津正

ページ範囲:P.1029 - P.1029

 心不全は心筋収縮不全を意味する.心臓に異常の負荷がかかるときに心臓はまずStarlingの心臓法則により心拍出量を増し,ついで肥大をもって代償せんとするが,やがては心筋の収縮不全をきたすに至る.このさい交感神経の興奮によって心拍数の増加,心収縮増強作用も関与する.心収縮不全による心拍出量の減少,循環血量の減少は腎血流量の減少,腎尿細管のNa再吸収促進を招来し,循環血量の増加をきたさんとするが,かえってこれが心臓の負荷を増大するに至り,浮腫,その他のうっ血性心不全症状をきたす.
 心筋収縮の機構に関連して現在最も問題となる点は,心不全に際してエネルギーの産生・貯蔵・利用のいずれに障害があるかである.心不全患者の冠静脈洞血を用いての研究成績において,エネルギー産生には異常がないことがBingにより提唱されて以来,動物の実験的心不全のみならず,心不全患者の摘出心筋のミトコンドリアの酸化的燐酸化,ATP, CPの含量,酸素消費量には変化がないとする報告が多く,したがって,心不全の成因をエネルギーの利用に求めんとし,myosin ATPaseの減少を提唱するものがある.しかし,エネルギー産生の過程における数種の酵素活性には異常があるとするものがあり,この問題の解明は今後の研究にまたねばならない.

今月の主題

心不全の成因—心収縮機序の観点より

著者: 橋場邦武

ページ範囲:P.1030 - P.1035

 心不全の病態の解明は,前方不全説や後方不全説から,また最近のホルモン-電解質-水分代謝の進歩にみられるような全身的考察へと発展してきた.と同時に,心筋の微細構造や収縮機序の解明と相まって,心機能そのものが再び注目されつつある.この小論では,収縮機序の観点より心不全を解説した.

(座談会)慢性心不全—病態の新しい理解から治療・管理まで

著者: 平川千里 ,   伊藤良雄 ,   岸本道太 ,   広沢弘七郎 ,   日野原重明

ページ範囲:P.1036 - P.1046

 これまで,心不全として表現される心臓の状況は非常にあいまいであったと思う.そこで,まず心不全の病態を最近の知見に照らしてできるだけ正確に理解する必要がある.ひいてはそのことがそのまま治療・管理の根本につながってゆくであろうから.

Leading Article

予後学の確立を

著者: 川上武

ページ範囲:P.1014 - P.1015

軽視されつづけてきた"予後学"
 現在,医学界の一部に予後学の確立を志向する動きが強まっている.いままで,人間の寿命,疾病の予後に深い関心をもってきたのは,医学界というよりむしろ生命保険会社であった.だが,そこで問題になるのは,結局は企業の利潤追求に必要な,生命保険加入者の平均余命の測定にすぎない.それが,いわゆる予後学の一部分になるとしても,最初から限界があるのは言うまでもない.
 いま,予後学の確立を望む声のうちには,予後学的発想をテコとして,医学研究・医療技術の再検討,転換をはかろうとする意図が含まれているのが注目に値する.従来でも,内科学に予後,予後学という言葉がなかったわけではない.ただ,その扱い方が,症候→診断→治療→予後といった形式化された医療の流れのなかで,不当に軽視されてきた.内科学の講義,教科書でも言及することが最も少ない部分であろう.

図解対症検査 消化器シリーズ・2

上腹部痛(その1)—急激な痛み

著者: 石井兼央

ページ範囲:P.1020 - P.1023

腹痛の発生機序(図1)
 腹痛は腹部臓器を支配する神経系から大きく体性痛somatic pain,内臓痛visceral pain,関連痛referred painあるいは放散痛radiating pain,の3つに分けられる.
 体性神経は脊髄神経の末梢神経で腹腔内では腹膜,腸間膜,横隔膜にその知覚神経終末が豊富である.したがってこれらの臓器への刺激が激しい痛みを起こすことはよく知られている.内臓痛は内臓神経(自律神経)を介して起こるのであるが,これは交感神経のなかに自律神経とは異なる求心性知覚神経がふくまれているためであり,血管外壁,胃,十二指腸,小腸,結腸,胆嚢,膵臓などにその神経終末がみいだされている.管腔臓器では臓器の拡張,伸展,牽引に対してその知覚神経終末が敏感に反応する.またこれらの臓器の変化が高度であり腹膜,腸間膜,横隔膜などをも刺激すると体性痛も加わり腹痛は激烈になってくる.体性痛や内臓痛が脊髄に入り,その刺激が同一の脊髄節に属する他の部位に反射して起こる痛みが,関連痛あるいは放散痛である.

カラーグラフ

X線多色撮影

著者: 田中良明

ページ範囲:P.1026 - P.1027

 X線多色撮影法とは,いままでのような黒白X線写真でなく,色のついたX線写真を撮ることである.これにはいろいろの方法が考えられるが,フルサイズのX線フィルムに2色のX線像を直接撮影するわれわれの方法は,まだ行なわれていなかった.この方法は簡単であるばかりでなく,得られたX線像が鮮鋭で色が美麗であるのが特徴である.
 われわれの試作したカセッテ内には,X線カラーフィルム(小西六写真工業試作)をはさんで2枚の増感紙が向かい合わせに装填されており,第1回目のX線露出の際はフィルム前面の増感紙で撮影を行ない,撮影後はその増感紙を取り去って,代わりにフィルムの後面に増感紙を密着させて,第2回目のX線露出を行なう.これを片面ずつ異なる色に発色現像する.露出条件は普通のX線撮影に準じ,患者の被曝量は2枚のX線写真を撮る場合に等しい.

診断のポイント

血痰をみたとき

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.1047 - P.1051

血痰とは喀血とは
 血痰をみた時,それがたしかに血痰かどうか,つまり気管以下の気道および肺から喀出されたものであるかどうかを,まず鑑別する必要がある.血痰とは,肺や気道における出血が原因となって,血液を混じた痰を喀出することを意味している.喀血とは,血液そのものを喀出することであり,通常2ml以上なければならない.血痰も喀血も臨床的意義は同じと考えてよいが,血液の量的な差が,疾患の鑑別に役立つことがある.喀血を主訴とする疾患には,その量の多少にかかわらず放置しても差支えないものから,極めて短期間のうちに診断し処置をしないと生命にかかわるというようなものまで含まれている.従って血痰を訴える患者の診断に当たっては,常にできる限り速やかに,その原因を見出す努力が必要である.

LAPの臨床的意義

著者: 鈴木宏

ページ範囲:P.1052 - P.1055

酵素学的性質
 Leucine aminopeptidase(LAP)は,1958年RutenburgらがL-leucy1-ß-naphthylamideを基質とするLAPが,膵癌患者において特異的に上昇することを認めて以来,臨床的に注目されるようになったものである.しかし,その後,この酵素は肝,胆道疾患とくに閉塞性黄疸および限局性肝障害において血清中に著明な上昇が認められ,膵癌に対する特異性は否定され,血清alkaline phosphatase(Al-P)にまさる価値があることについては疑問視されている.なお1957年FleisherらがL-leucylglycineを基質として用いたLAPは閉塞性黄疸よりも肝炎などの肝細胞障害に著明に上昇することを認めているが,このLAPについては現在ほとんど行われていないので,ここでは省略する.

特発性心筋症

著者: 河合忠一

ページ範囲:P.1056 - P.1059

定義 現在病因ないし原因が一応判明している心疾患として,動脈硬化性,高血圧性,リウマチ性,肺性,先天性心疾患などの名があげられる.ところがこれら既知の心疾患以外で原因不明の心拡大をきたす一群の心筋疾患があり,これらを総称して特発性(原発性)心筋症(疾患)と名付ける.もう少し具体的には「原因不明の亜急性ないし慢性の心筋疾患で,しばしば心内膜endocardium,ときに心膜pericardiumの病変を伴うが動脈硬化性心疾患を除外しうるもの」(Goodwinら)と定義されよう.
 しかし実際的には感染性心筋炎,膠原病による心筋炎,代謝障害による心筋疾患,さらにはアミロイドージス,サルコイドージス,ヘモクロマトージス,糖原病などでも心筋が一次的,選択的に侵される場合を全て本症に含める広義の立場と,真に原因不明の心筋疾患のみを特(原)発性(一次性)心筋症とし,一応原因の明らかな続発性(二次性)心筋症と区別する狭義の立場が存在する.筆者らは後者の立場をとっており,本稿でも真に原因不明でかつ心筋に主病変を有する疾患のみを対象とする.

治療のポイント

糖質と動脈硬化

著者: 五島雄一郎

ページ範囲:P.1060 - P.1062

 血中脂質のうちトリグリセライド(中性脂肪)の測定が行なわれるようになり,これが冠動脈疾患と関連があることがAlbrinkらによって発表されて以来,トリグリセライドと冠動脈疾患との関連をしらべた成績がしだいに数をましてきた.その後トリグリセライド代謝がしだいに明らかにされるに及び,糖質ことに砂糖摂取と血中トリグリセライド濃度とが相関することが明らかとなり,高コレステロール血症とともに高トリグリセライド血症が心筋硬塞の発症の危険因子となりうることも明らかにされてきている.
 そこで糖質と動脈硬化について簡単に述べ,臨床の具体例について述べることとする.

抗プラスミン剤の適応と使いかた

著者: 安部英

ページ範囲:P.1063 - P.1065

抗プラスミン剤とは
 抗プラスミン剤とはいうまでもなく,蛋白分解酵素の1つであるプラスミンの阻害物質であるが,これに属する物質としては古くから有機燐化合物,大豆トリプシン・インヒビター,リマ豆トリプシン・インヒビター,各種色素類,アミノ酸類,グリチル・リチン,あるいは種々の洗剤など多くのものが知られてきた.
 さらにその後オボムコイドやウシの唾液腺より抽出したトラジロール,同じく膵から作ったイニプロールにも同様の作用のあることがわかったが,現在臨床的に最も広く用いられているのは,わが国でその作用の確認されたイプシロン・アミノカプロン酸(ε-ACA)とそれに続いて発見された1-アミノメチル・4・チクロヘキサン・カルボン酸,ことにそのトランス型(t-AMCHA)である.このほかにも同様に合成アミノ酸を主体としたN・N'・ディカルボ・ベンゾキシル・L・リジン(DCL)およびそのエステルやパラアミノ・メチル・安息香酸(PAMBA)などがあるが,これらの間には作用機作のうえで多少の相異がある.

老年者の輸液

著者: 飯田喜俊

ページ範囲:P.1066 - P.1068

 老年者に輸液を行なうとき最も大きい問題となるのは,これらにおいてはストレスや感染症などに対する抵抗力が弱くなり,心・肺・腎・内分泌などの機能も低下し,通常はさほど問題とならぬ程度の量・スピードの輸液によっても過剰負担になったり,あるいは反対に量が不足することによって容易に体液の異常をきたしやすくなることである.老年者においては細胞内液量の減少と全体K量の減少がみられる.また,輸液の安全限界がせまくなることが多いので,これらに注意して輸液を行なわなければ医原性の症状をきたすことになる.

症例 全身性疾患と筋・6

代謝性疾患と筋

著者: 里吉営二郎 ,   木下真男 ,   鈴木雍人

ページ範囲:P.1069 - P.1072

症例1
 田○明○,22歳,男
 主訴 立ちくらみ
 既往歴 なし
 家族歴 母親は病名不明のまま39歳時死亡 同胞には特記すべきものなし

心電図講座・4

期外収縮・補充収縮

著者: 町井潔

ページ範囲:P.1073 - P.1076

 期外収縮(extrasystole)は実地臨床上で最もよく見られる不整脈で,医師は心電図を読む時に直ちにその種類と,臨床上の評価,治療が必要か否かを決定しなければならない.期外収縮の大多数は機能性で,治療の対象にはならないが,急性心筋硬塞症や,ジギタリス中毒の時などには,期外収縮そのものが予後に重大な影響を及ぼすので,早急な治療が必要とされる.
 心臓の収縮は,正常では洞結節が拍子とりになっている.ここで規則正しく生成される興奮が心房,房室結節,His束,左右の脚,purkinje線維を通じて心臓全体に広がり,心筋を一定のリズムで収縮させている.期外収縮は,このリズムを乱して発生する収縮で,心房,房室結節,His束,心室で興奮が形成される.洞以外の刺激の生成による心拍を異所心拍とよぶが,期外収縮とは,正常のリズムよりも早期に出現する異所心拍と考えてよい.早期に現われるので,期外収縮の代わりに早期収縮(premature beat)と呼ぶ人も多い.

日本人の病気

腎臓病

著者: 木下康民 ,   宮川隆 ,   平沢由平

ページ範囲:P.1078 - P.1079

正確な把握がむずかしい現状
 腎疾患の罹患率,死亡率に関する従来の統計は正確さに欠く点があると考えられる.たとえば腎炎では,きわめて軽微な糸球体腎炎は容易に見逃がされうるし,また成人の腎炎にはなんらかの機会に偶然蛋白尿が発見され腎炎罹患時期の明らかでないものがはなはだ多いこと,死亡統計についてみれば腎炎の生前診断がたとえば腎血管硬化症などとの鑑別で必ずしも容易でないため,死因が脳血管障害とか心不全の中に入ってくる可能性がある.このような疾患の性格上の問題から罹患率が捕えにくかったり,死亡率の不正確さのために,腎疾患の疫学の重要性は従来から十分認識されながら,未だ確立されていないのが現状である.このような状況の下でしか把握できない現在,腎疾患の疫学を述べることは不本意であるが,入手しうる資料に基づいて,主として腎炎の一面について考察してみたい.

日常検査のすすめかた

低血圧

著者: 梶原長雄

ページ範囲:P.1080 - P.1081

 低血圧を主訴とする症例に遭遇する場合があるが,急激に血圧低下をきたす場合は除外し,慢性に低血圧をきたす場合を考えると,まず低血圧とは血圧の範囲がどの程度のものをいうかが問題であり,一般的には最大血圧110-100mmHg以下,最小血圧70-60mmHg以下が低血圧の範囲となっている.もちろん年齢を考慮しなければならないが,低年齢者では最大血圧,最小血圧ともこの範囲より低くなる.低血圧を認めても,それが本態性のものか症候性のものかによって臨床的に意味が異なってくる.本態性のものでは低血圧でも,無症状の場合には疾患それ自体として重要性がない.しかし症候性の場合は原因疾患を究明することが重要である.

内科医のための小児診療の手引き

新しい乳幼児の発疹性疾患

著者: 川崎富作

ページ範囲:P.1082 - P.1084

私どもが小児の日常診療でしばしば遭遇し,しかも,診断の上で悩まされるのに発疹性疾患がある.いわゆる,古典的な発疹症(麻疹,水痘,猩紅熱など)は,一応診断基準がはっきりしている.しかし,これすら,最近はだいぶん病像に変化がみられ,診断に苦しむことも稀でない.まして,診断基準のはっきりしない発疹症ほど私どもを困らせるものはない.本稿に述べる2つの疾患は,乳幼児に好発し,日常の診療で時に遭遇する可能性があり,しかも,比較的明確な症候パターンを示しているので,目でみるだけで,一応診断が可能な疾患と考える.よって,ここに取り上げたしだいである.(新しいとは"古典的"に対比した意味と理解願いたい.)

一般医のための救急診療のコツ

溺水—変わってきた救急処置

著者: 藤田五郎

ページ範囲:P.1086 - P.1087

変わってきた事柄
 溺水患者には,“人工呼吸と強心剤”と考えたのは昔の話・救急処置に始まって,ICUにおける治療に至るまで一貫して正しい処置が行なわれたならば,溺水ほど救命率を画期的に向上できる病変はないのではないかと私は思う.なぜかといえば,最近,溺水の発生機転,すなわち泳げない人が溺れる窒息のほかに,冷水刺激による急性心拍停止,それに喘息様発作(気管支けいれん)のあることがわかってきたので,それに対する心・肺蘇生法が確立されたためである.
 また,溺れた水が海水なのか淡水であるかによって,体液の組成に大きい変化が起こって,血液成分の是正をうまくやれば,救命率がさらに高められることも明らかになった.そのほか,酸素療法および肺感染症,脳細胞傷害に対する薬物療法が進歩したことも大きい変化である.

病態生理—最近のトピックス

脳血管障害—予防・治療に関する最近の知見

著者: 額田忠篤

ページ範囲:P.1088 - P.1089

 脳卒中とひと言でいっても,まずおおまかに分類しても,表に示すようにさまざまであり,それぞれの病態に応じてその治療ならびに予防方針も異なることはいうまでもない.卒中発作後の呼吸管理,心血管機能の保持,適切な体位,輸液,尿路管理など,その治療には全身的な配慮が必要なことはいうまでもないが,ここでは主として脳での病態生理からみたその予防と治療についての最近の知見の概要を紹介する.

新薬の紹介

非ステロイド系消炎剤

著者: 塩川優一

ページ範囲:P.1091 - P.1091

 特徴 本剤は日本において開発された抗炎症剤,鎮痛剤であって第一製薬より発売された.その特徴は上記の作用と共に副作用が非常に少ないという点である.
 臨床効果 double blind法により本剤の検定を行なったところによれば,慢性関節リウマチに使用して朝のこわばり,痛み,握力減弱に対して有効であり,また促進した血沈の改善もみられ,抗リウマチ剤であることが明らかにされた.

グラフ

気管支造影法

著者: 楢林和之 ,   梶原康正 ,   絵野幸二 ,   日吉幸雄

ページ範囲:P.1094 - P.1099

 病巣内気管支造影Intralesional Bronchographyを肺癌を対象として開発し,これを肺癌と最も鑑別の困難な円形影を示す慢性肺炎,肺化膿症あるいは結核腫,良性肺腫瘍にも適応した.また肺野小病巣の質的診断のために高次気管支造影を行ない,実験的には(一部臨床的にも)気管支周囲造影(Peribronchography)をはじめて世にした.各種症例の所見を掲げ,方法についても略述する.

胸部単純撮影でわかる心所見・1

呼吸困難を主症状とする心疾患

著者: 敦本五郎

ページ範囲:P.1100 - P.1103

 心臓の機能評価は,両心室の収縮による血液の駆出量で決定される.したがって心臓あるいは末梢血管に機能上の欠陥があれば,各組織への酸素や代謝素材の供給が不十分となり,各組織からの十分な炭酸ガスや老廃物の除去が円滑に行なわれなくなる.この種の障害を機能的にみると,両心室の収縮力の競合によって基本的に3つの場合が考えられる.

臨床家の遺伝学入門・6

遺伝子のはたらき

著者: 大倉興司

ページ範囲:P.1105 - P.1109

遺伝子のはたらき
 遺伝子のはたらきという言葉にはさまざまな意味があり,とらえどころのない言葉である.時には優劣関係の意味に,時には遺伝子の調節機構の意味に用いられる.優劣関係についてはすでに述べたとおりであり,遺伝子の伝わり方と表現型の関係,特にその不規則性に関しては後に述べる.ここでは,教科書の一章一章にまとめて述べられるような説明ではなく,人類の遺伝を考えてゆくうえで,もっとも根本的な問題として理解しておくべき問題,逆にいうならば教科書では避けて通るような点を,何がわかっていて,何がわかっていないかを整理しておきたい.

内科専門医のための診断学・18

白血病

著者: 天木一太

ページ範囲:P.1110 - P.1115

白血病診療の現況
 白血病の治療は近年著しく進歩しつつある.慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,急性リンパ性白血病は,大部分の症例が緩解する.治療がもっとも困難な急性骨髄性白血病でも,うまく治療ができれば半分近くの症例で緩解がみられるようになった.緩解期間中は勤務,通学,家庭生活がほぼふつうにできるから,いまや,白血病は治療効果がもっとも著しい腫瘍である,ということができる.
 古い考え方,白血病は始めから手術さえも不可能な,悲惨な腫瘍であるという概念は,改められなければならない.緩解の可能性がでてくると,どのようにしてうまく緩解に到達するかという問題がおこってくる.治療の成績を向上させるには,やはり早期診断が大切である.

medicina CPC

3年間心不全症状をくり返し,死亡した症例

著者: 高橋宣光 ,   中村芳郎 ,   只野寿太郎 ,   斎木茂樹 ,   五十嵐正男

ページ範囲:P.1116 - P.1124

症例
67歳,女性
 初診:昭和42年5月
死亡:昭和45年3月

特別記事・学会の話題 '71 日本医学会総会・内科関係学会から

「進歩」と「倫理」をない合わせて1本の太い綱に—開会特別講演谷川徹三氏「医学とヒューマニズム」を聞いて

著者: 砂原茂一

ページ範囲:P.1125 - P.1125

学会のテーマに即して
 会場の入口でわたされた「反日本医学会総会」のビラによると「道学者谷川徹三氏」とあった.私は谷川氏を道学者とは思っていなかったが少々お古いとは思っていた.しかし聞き終わっての感想は開会特別講演者としての人選をあやまっていなかったということである.本学会のテーマ「医学の進歩と医の倫理」を考えるための一つの足場を提供したことは確かだし,なによりも救われたことは医学と医療についての中途半端な理解にもとづく,もっともらしい言及がなかったことである.
 ヒューマニズムはギリシャ的思想への回帰をさけんだルネッサンスの人文主義者に由来すること,人間性ということは社会と文化のそれぞれの段階で異なるとらえ方がされるから,これをposi-tiveに定義することは難かしいが,歴史のどのような段階にも人間喪失,人間疎外が必ず起こるものだからそれへのprotestとして,つまり否定態として定義することが可能であるというのがこの講演のLeitmotivであった.

これからの総会に期待するもの—第18回日本医学会総会を省みて(4月5,6,7日:東京)

著者: 木島昂

ページ範囲:P.1126 - P.1126

谷川講演における"ヒューマニズム"の価値
 俗に"4月には三日晴れなし"とか,"染井吉野は1日北に20キロ"などと言われています.幸運にも,4月5日はこのところ稀にみる快晴,武道館のある北の丸公園の桜も満開,会期3日間がまず気象的に恵まれていました.
 受けとめようは人さまざまでしょうが,今総会で私の収穫はまず谷川徹三先生の開会特別講演でした.全くおこがましいことですが,私は先生の講演をお聞きする前に,勝手にその内容を想像して予定原稿を書いてみました.講演とそれとつき合わせてみると私のは講演の中のごく一部分で,現実の医療の土俵の中だけでヒューマニズムを考え反省していました.谷川先生のヒューマニズムは人文学的にヒューマニズムの歴史からひもといたもので,社会文化構造の力関係からヒューマニズムの価値変動を知る"見かた"を啓発してくださいました.このことが,その後の総会会場を歩く私をずっと左右したと思います.

呼吸器の病態生理解明に一区画—第11回日本胸部疾患学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 長岡滋

ページ範囲:P.1127 - P.1127

 本学会の主要なパートをしめる肺機能は,出現当初,ほとんどの人々にとって難解なものであったが,検査の基本をなすスパイログラフィーなどが漸次普及し,胸部疾患の病態生理学的鑑別,経過および予後の判定,さらに治療への示唆,治療効果判定などに,かなり応用されつつある.このように,実地医療レベルの向上のためには,学究的探究が必要であるとともに,専門的探究は,いつかは実地の場に還元されなくてはならない.医学界全体がひとつの転換期に達した現時点で,本学会も,エポックを迎えたと思われる.本誌面においては,一般臨床との接点にそった,若干の演題をとりあげることにする.

熱心な討議に終始した脳卒中の発生機序,スモンに関する研究など—第12回日本神経学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 田崎義昭 ,   古和久幸

ページ範囲:P.1128 - P.1129

 第12回日本神経学会総会は,東大神経内科の豊倉康夫教授を会長として4月3,4の両日にわたり品川文化会館で行なわれた.
 桜も7分咲きというのにまだ底冷えのする気候であったが,9時半の開会時には熱心な会員が席を埋め,終始活発な討議が展開された.会場は大ホールを用いてのA会場と小ホールのB会場に分かれていたが,狭いB会場は常に立錐の余地もなく,テレビを通じて別室で講演をきくほどであった.今回は第18回日本医学会総会を控えていたので,開期が2日間に圧縮され,プログラム編成に委員のかたがたも苦労されたことと思う.応募演題218題のうち120題を口演とし,討議時間を十分にとったことは良策であったと思う.

シンポジウム「劇症肝炎」を聞いて—第57回日本消化器病学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 上野幸久

ページ範囲:P.1130 - P.1130

 一般演題は食道4,胃58,腸15,肝44,胆道11,膵12,計154題(うち展示36)が2会場に分かれて発表された.一般演題のなかにも私の興味をひいた発表が少なくなかったが,ここでは劇症肝炎のシンポジゥムについての印象を述べたい.

「心疾患の自然歴」を聞いて—第35回日本循環器学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 岸本道太

ページ範囲:P.1131 - P.1131

「自然歴」とは何か
 シンポジウムは自然歴というテーマでそれぞれ先天性心疾患,後天性弁膜症,冠不全についての報告と討論がなされた.そもそも自然歴の定義はむずかしく,厳密にいえば発症から何ら治療を加えないで放置した場合,その患者の運命がどうなるかということと思うが,先天性心疾患で生後数カ月間をのぞき,実際には何らかの内科的処置または管理がなされており,厳密な意味での自然歴が得られるのはむしろ例外である.いいかえれば,ここでいう自然歴とは外科的治療をうけないこれらの疾患が内科的治療,管理のみでどのような予後を示すかということと解釈してよい.それがまた,外科的療法の適応を決める上に参考になることでもある.

期待されるPolypeptideの臨床応用—第44回日本内分泌学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 尾形悦郎

ページ範囲:P.1132 - P.1132

 毎回のことであるが総会では基礎的問題の議論が主であった.その中でも私たち実地臨床医に直接関係するものはradio-immunoassayによるpolypeptide hormone定量の一般化と,新しいpoly-peptide hormoneの利用に関するものであろう.

会期はこれからも2日間に—第33回日本血液学会総会から(4月4,5日:東京)

著者: 高月清

ページ範囲:P.1133 - P.1133

唯一のシンポジウム"胸腺"
 第33回日本血液学会総会は会長岡林篤千葉大教授で開かれた、シンポジウムは一題だけで「胸腺―ヒトの胸腺を中心として―」が公募で採択された演題も含めて8人の演者で討論された(司会東大畔柳.北大解剖伊藤・阿部,京大内科滝口,慶大病理渡辺・玉置,東大内科狩野ほか,弘大病理永井・杉山,市立札幌病院宮田ほか,京大内科加納,北大内科常松ほか).今まで重要視されながら臨床的に検索しにくいため話題となりにくかった胸腺であるが,ヒトと実験動物との間には本質的にはともかく現象的にはかなり異なった面があり,そのギャップの解決なくしては胸腺の臨床は理解できないであろう.各種自己免疫疾患,重症筋無力症,赤芽球癆,免疫不全症,M蛋白血症などと胸腺異常との関係は広範に論じられたが,従来の説を超える新しい作業仮説の必要性が感じられた.すなわち従来のT-cell(胸腺依存)とB-cell(Bursa型中枢依存)に分ける考え方はたしかに便利ではあったが,骨髄リンパ球の役割が解明されてくるとかなり修正が必要になるのではなかろうか.なおヒトの胸腺という限り小児科領域からの参加が望ましかった.

放射線診断領域で新しい試み—第30回日本医学放射線学会総会から(4月3,4日:東京)

著者: 吉村克俊

ページ範囲:P.1134 - P.1134

放射線医学領域にも電算機の導入
 東大宮川教授を会長に,座長はすべて若い中堅の第一線の方々により,会は活発に行なわれた 臨床上は診断,治療,核医学の3本の柱であるが,物理,生物といった基礎的なものを含めて唯一のシンポジウムは「放射線医学情報処理」がとりあげられた.広く医学的応用が叫ばれている電算機応用が,放射線医学領域でも用いられんとし,また用いられてもいる.診断部門の中でX線フィルム読影作業が重要なしかも努力を要するものであり,解読の標準化,情報の利用度をよくするために,マーク・カードに一定のフォーマットで記入する方法が用いられ胃集検に関するマーク・シートを作成し,従来の記述式所見報告に代えて日常使用に供している状況を報告された.またがん登録と診療記録への電算機応用や,核医学におけるアイソトープ・イメージ装置からのデータがアナログもしくはディジタルのイメージとして見易い形に表示され,また放射線治療計画や線量分布への応用も行なわれている.いずれにしろ,機械,人件費等の費用に従来の人手による方法が見あうためには,よほど周到な体制と準備が必要と考えられる.
 一般演題は293に及び,そのうち170が口演で発表時間も8分を許された.診断が10,核医学が10,治療が7セッションに分かれている.

MEの進出—第18回日本医学会総会から(4月5,6,7日:東京)

著者: 池田弘志

ページ範囲:P.1135 - P.1135

 「医学の進歩と医の倫理」のテーマでsymposium「電子計算機と医療」が大きな関心のもとに約1000名の会員を集め熱心に討論された.
 医学界において,細菌の発見,病理学の確立,麻酔の進歩,抗生物質その他有効薬物の発見により医学が飛躍的に進歩したが,さらに今後はcomputerの医療への応用が,現在の医学と医療の形態を革命的に変貌進歩させると考えられる.一方,座長の大島教授の問題提起にもある医師と患者の間に機械が介在し,システム化により診断が画一化され病気は診断されたが,病人は診断治療されないという医の倫理の問題も内在してくる.

診療所訪問

—耐え,そして伸びろポプラ—過疎地域のリハビリ病院 和良村国保病院を訪ねて

著者:

ページ範囲:P.1138 - P.1141

 「郡上のなァ八幡出てゆく時はアラソンレセ……(郡上節)」と盆踊りで歌われて名高い郡上八幡行きのバスに,高山本線飛騨金山駅から乗り込む.約40分もすると高原の盆地に人口約3千人の和良村が広がってきた.ここも年々過疎化している.春3月とはいえ寒風が肌をつきさす.この一農村に脳卒中・リウマチのリハビリテーション施設を備えた病院がある.

各科のトピックス 耳鼻咽喉科から

扁桃摘出術の適応

著者: 朴沢二郎

ページ範囲:P.1141 - P.1141

 扁桃の機能に関して,古来多くの研究がなされているにもかかわらず,今日なお定説はない,
 扁桃には感染防禦説や免疫機能説等があって重要な機能があるとされているが,病的扁桃の手術によって,脱落症状が積極的に現われたという例はない.従って,われわれは適応と考える例には積極的に手術を行なっている.しかし,以前に比べると全国的に手術件数が減っていることは事実にある.扁桃摘出術は後出血や合併症等のわずらわしい危険を伴うにもかかわらず,手術料が意外に安いといった保険診療上の問題もある.しかし従来小児に対し外来で簡単に行なってきた扁桃"切除術"が,医学的に無用とされて,今日かげをひそめてしまったこともその原因であろう.

統計

死亡からみた肝硬変の動向(その2)

著者: 小畑美知夫

ページ範囲:P.1142 - P.1143

1.地域別にみた肝硬変の死亡率
 昭和30年以降の肝硬変の粗死亡率をみますとかなり明らかな地域差がみられます.肝硬変の死亡率の高いのは大阪を中心として西の方に高く,関東・東北・北海道は低くなっております.例外的には山梨県はほぼ毎年高くなっています.肝硬変の病因論の1つとして感染性因子が考えられますが,昔から日本住血吸虫症の多発地域の1つに数えられている山梨県が高いのはそのためかとも思われます(図).

今月の表紙

医学者プルキニエの業績

著者: 小川鼎三

ページ範囲:P.1143 - P.1143

 ボヘミア生れの大学者で,医学界に数々の功績を残した人である.ドイツ式にはJohannes EvangelistaRitter von Purkinjěといい,私どもはふつうにプルキンエと呼んできたが,本当の名前はPurkyneであり,プルキニエと呼ぶのがよいらしい.1787年12月の生れで,初めは僧職についたが,チェコの首府プラーハで医学を修めて,間もなく解剖学と生理学で頭角をあらわした.
 とくに1823年に発表された彼の論著「視覚器と皮膚系の生理学的研究」は数多くの新知見を述べている。この論文を当時まだ22歳のヨハンネス・ミュラー(1801年生れで当時ベルリン大学のルドルフィの所で研究中)がプロシア文部大臣の要請により読んで,さっぱり価値を認めなかったことが,今日ではふしぎなこととされている.ゲーテはこの論文を読んで,プルキニエと交際を結んだといわれる.

読後随想

—事実の重み—早乙女 勝元著:「東京大空襲」(岩波新書)

著者: 長洲光太郎

ページ範囲:P.1144 - P.1144

 敗戦後26年,その間に東京大空襲の報道はマッカーサーの御威光もあったのか,指を折るほどしかない.それがどういうわけか今年は10種類以上のとりあげ方である.
 カメラマン影山光陽氏のものも完全な姿では発刊されていない.あの時私も横浜の海軍医学校にいて,部下の人たちをすぐに帰宅させた覚えがある.帰ってきた人からの話をもとに,半日つぶして熱傷治療の討論などをやった.亜鉛華オレーフ油のぬり方などが名人芸のように紹介された.今では熱傷に亜鉛華はむしろ禁忌と考えられるようにかわっている.思えば空しい討論会であった.

診療相談室

消化管憩室の治療

著者: 日野貞雄

ページ範囲:P.1147 - P.1147

質問 食道憩室,十二指腸憩室など,ときどきX線検査上出あいますが,これは放置しておいてもよいものでしょうか?切るとしたらどういうときに?(倉敷市・K生)

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?