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文献詳細

雑誌文献

medicina8巻7号

1971年06月発行

文献概要

心電図講座・4

期外収縮・補充収縮

著者: 町井潔1

所属機関: 1三井記念病院循環器センター

ページ範囲:P.1073 - P.1076

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 期外収縮(extrasystole)は実地臨床上で最もよく見られる不整脈で,医師は心電図を読む時に直ちにその種類と,臨床上の評価,治療が必要か否かを決定しなければならない.期外収縮の大多数は機能性で,治療の対象にはならないが,急性心筋硬塞症や,ジギタリス中毒の時などには,期外収縮そのものが予後に重大な影響を及ぼすので,早急な治療が必要とされる.
 心臓の収縮は,正常では洞結節が拍子とりになっている.ここで規則正しく生成される興奮が心房,房室結節,His束,左右の脚,purkinje線維を通じて心臓全体に広がり,心筋を一定のリズムで収縮させている.期外収縮は,このリズムを乱して発生する収縮で,心房,房室結節,His束,心室で興奮が形成される.洞以外の刺激の生成による心拍を異所心拍とよぶが,期外収縮とは,正常のリズムよりも早期に出現する異所心拍と考えてよい.早期に現われるので,期外収縮の代わりに早期収縮(premature beat)と呼ぶ人も多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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