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文献概要
一般医のための救急診療のコツ
溺水—変わってきた救急処置
著者: 藤田五郎1
所属機関: 1自衛隊衛生学校
ページ範囲:P.1086 - P.1087
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溺水患者には,“人工呼吸と強心剤”と考えたのは昔の話・救急処置に始まって,ICUにおける治療に至るまで一貫して正しい処置が行なわれたならば,溺水ほど救命率を画期的に向上できる病変はないのではないかと私は思う.なぜかといえば,最近,溺水の発生機転,すなわち泳げない人が溺れる窒息のほかに,冷水刺激による急性心拍停止,それに喘息様発作(気管支けいれん)のあることがわかってきたので,それに対する心・肺蘇生法が確立されたためである.
また,溺れた水が海水なのか淡水であるかによって,体液の組成に大きい変化が起こって,血液成分の是正をうまくやれば,救命率がさらに高められることも明らかになった.そのほか,酸素療法および肺感染症,脳細胞傷害に対する薬物療法が進歩したことも大きい変化である.
溺水患者には,“人工呼吸と強心剤”と考えたのは昔の話・救急処置に始まって,ICUにおける治療に至るまで一貫して正しい処置が行なわれたならば,溺水ほど救命率を画期的に向上できる病変はないのではないかと私は思う.なぜかといえば,最近,溺水の発生機転,すなわち泳げない人が溺れる窒息のほかに,冷水刺激による急性心拍停止,それに喘息様発作(気管支けいれん)のあることがわかってきたので,それに対する心・肺蘇生法が確立されたためである.
また,溺れた水が海水なのか淡水であるかによって,体液の組成に大きい変化が起こって,血液成分の是正をうまくやれば,救命率がさらに高められることも明らかになった.そのほか,酸素療法および肺感染症,脳細胞傷害に対する薬物療法が進歩したことも大きい変化である.
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