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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻10号

1972年09月発行

文献概要

全身性疾患と心電図

不整脈心電図分析のための作図法

著者: 土肥豊1

所属機関: 1神奈川県老人福祉事業団七沢病院

ページ範囲:P.1894 - P.1896

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"分析図"とはなにか
 不整脈について記された文献には,よく心電図とならんで,何本かの横線とそれらを結ぶ縦または斜の線によってつくられた幾何学的な図形が示されている.この図がここにこれから述べようとするいわゆる分析図とよばれるものである.ただ,はじめに
おことわりしておきたいことは,これらの図はあくまでその著者がその心電図をどのように解釈したかということを,読者に対してわかりやすく説明するための手段として用いているのであって,かりに別の人が全く別の観点から同じ心電図を解釈したとすれば,全く異なった分析図ができ上がる可能性もあり,したがって分析図を書けば不整脈がたちどころにわかってしまうといったような魔術的手法でもなんでもない,ということをまず知っていただきたいと思う.
 それなら分析図なるものは単に説明のための一手段だけにすぎないのかというと,百パーセントそうであるとも言いかねる.なぜなら実際に複雑な不整脈を分析しようとする時に,ただ心電図をにらんでいるだけよりも,分析図を書きながら考えてゆくほうが考えをまとめやすいこともたしかで,それはちょうど暗算と筆算との違いのようなものである.以下,実例について作図法のあらましを紹介することにしよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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