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呼吸器系における生体防禦機構—気道内感染症の成立機転解明への手がかりを求めて
著者: 三上理一郎1 工藤翔二1
所属機関: 1東大・第3内科
ページ範囲:P.2100 - P.2113
文献購入ページに移動 10年前,ちょうど本稿と同じテーマ「呼吸器系における生体防禦機構」に関する論文1)を発表した.その当時,呼吸器疾患感染症に対する化学療法剤の進歩と,大気汚染の増加などによって,慢性気管支炎の問題が注目されてきた時代であった.筆者らは,慢性気管支炎を単なる細菌感染と考えることに疑問を感じ,慢性気管支炎の発生機序を体系づけんと試みた.
まず慢性気管支炎と細菌感染との関係について,当時の文献を渉猟し,健康人の肺は細菌学的に無菌である事実を再認識させられ,呼吸器における精巧な防禦機構の重要な存在意義に改めて注目した.そして,慢性気管支炎は呼吸器系における防禦機構の障害によって惹起される病態と結論した.
まず慢性気管支炎と細菌感染との関係について,当時の文献を渉猟し,健康人の肺は細菌学的に無菌である事実を再認識させられ,呼吸器における精巧な防禦機構の重要な存在意義に改めて注目した.そして,慢性気管支炎は呼吸器系における防禦機構の障害によって惹起される病態と結論した.
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