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文献概要
小児診療
小児の精神発達
著者: 加藤寿一1
所属機関: 1岐阜大・小児科
ページ範囲:P.2178 - P.2181
文献購入ページに移動はじめに
最近の健康相談の窓口でも,小児の精神運動発達のおくれがないかどうか,病的異常がないかと,小児の神経系の発達評価を問われ,多くの時間を費やしているのが現状である.
小児の神経系は,形態学的にも機能的にも常に成長発達をとげつつあるから,症状の解明にあたっては,常に患児の年齢・発達段階を考慮する必要がある.一方,小児を診察するにあたっては,所見を正確に把握することこそ大切で,そのためにも診察する医師は,よほど忍耐強く,やさしくしなければならない.親も患児も同じくらい不安と心配の気持を抱いているわけであるから,その心理状態をよく理解して,形式的な診察法によらずに,かえって自由に遊んでいる動作を観察したほうが,より有益な所見が得られるものである.
最近の健康相談の窓口でも,小児の精神運動発達のおくれがないかどうか,病的異常がないかと,小児の神経系の発達評価を問われ,多くの時間を費やしているのが現状である.
小児の神経系は,形態学的にも機能的にも常に成長発達をとげつつあるから,症状の解明にあたっては,常に患児の年齢・発達段階を考慮する必要がある.一方,小児を診察するにあたっては,所見を正確に把握することこそ大切で,そのためにも診察する医師は,よほど忍耐強く,やさしくしなければならない.親も患児も同じくらい不安と心配の気持を抱いているわけであるから,その心理状態をよく理解して,形式的な診察法によらずに,かえって自由に遊んでいる動作を観察したほうが,より有益な所見が得られるものである.
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