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細胞学入門・5
IV.細胞形質(つづき)
著者: 山元寅男1
所属機関: 1九大・解剖学
ページ範囲:P.2199 - P.2203
文献購入ページに移動(5)ライソゾーム(lysosomes)(図1,2) ライソゾームが細胞小器官の仲間に加えられたのは,比較的あたらしい,元来,ライソゾームは細胞分画法によって得られた粒子について,生化学的性質を検索した結果命名された細胞質顆粒である.1955年,de Duveが細胞の分画のうち,ミトコンドリアとミクロゾームの中間に超遠心分離の際におちる細胞質顆粒を研究し,この顆粒は膜に包まれており,ある操作で膜を破壊すると,加水分解酵素の活性が高いことを明らかにした.のことから,これらの顆粒を,加水分解酵素を含んだ小体(lyso=lytic,somes=bodies)という意味でライソゾームと命名した.
ライソゾームに含まれる酵素は至適pHがやや酸性で,ほぼ5くらいである.酵素としては,タンパク,脂質,糖をはじめ核酸までも分解する酵素が広く含まれている.これらの酵素のなかでも,特に,酸フォスファターゼの活性は強く,これはライソゾームのマーカー酵素となっている.この酵素は,細胞化学的にも証明できるので,細胞内のライソゾームの同定によく用いられる.
ライソゾームに含まれる酵素は至適pHがやや酸性で,ほぼ5くらいである.酵素としては,タンパク,脂質,糖をはじめ核酸までも分解する酵素が広く含まれている.これらの酵素のなかでも,特に,酸フォスファターゼの活性は強く,これはライソゾームのマーカー酵素となっている.この酵素は,細胞化学的にも証明できるので,細胞内のライソゾームの同定によく用いられる.
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