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甲状腺腫のX線所見
著者: 藤本吉秀1 秋貞雅祥2
所属機関: 1東大・第二外科外来 2三井記念病院・放射線科
ページ範囲:P.2288 - P.2293
文献購入ページに移動今日乳癌の診断に乳房撮影が有用であることは一般に認められており,それと同じ方法で甲状腺腫のある頸部を撮影するのであるが,甲状腺の場合には,撮影する部位の解剖学的構造の違いから腫瘤陰影,周辺の結合織の走行の乱れ,血管の拡張など軟部組織の細かいニュアンスを検出することはできない.しかし幸いなことに,甲状腺腫瘤には良性・悪性ともにかなりの高率で石灰沈着が起こり,その石灰沈着の起こり方が病変の種類によってそれぞれ特徴があるので,その面から診断の役に立てようというわけである.
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