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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻2号

1972年02月発行

文献概要

診療相談室

ブドウ糖二重負荷試験の意義と評価について

著者: 後藤由夫1

所属機関: 1弘前大第3内科

ページ範囲:P.277 - P.277

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質問 ブドウ糖二重負荷試験の意義およびその成績の評価について弘前大学の後藤由夫教授に.(川崎市K.K生)
答 1921年Staubは,同じ量のブドウ糖を90分聞隔で2回服用させて血糖曲線をみると,健常者では初回の血糖曲線の頂値よりも2回目の血糖曲線の頂値が低くなることを観察した.翌年Traugottも同様なことを報告した.その後この2回目の血糖曲線の山が低くなるのは,初回のブドウ糖の刺激で膵から過剰のインスリンが分泌されるために2回目のブドウ糖は初回よりも容易に同化され,それで血糖曲線が低くなるものと説明されるようになった.一方,糖尿病患者では2回目のほうが高くなるが,これは初回のブドウ糖を処理するのに,不足しているインスリンが使われる結果,2回目のブドウ糖を処理するインスリンがさらに少なくなるので,2回目の血糖曲線が高くなるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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