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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻3号

1972年03月発行

救急診療

いわゆるガス中毒患者が運びこまれたら

著者: 武谷敬之1

所属機関: 1北大麻酔科

ページ範囲:P.364 - P.366

文献概要

 日常みられるガス中毒の大半は,一酸化炭素中毒であろう.一酸化炭素(CO)は,都市ガス中に10-20%,自動車の排気ガスには1-7%の致死的濃度が含まれている.さらに家庭燃料(石油,プロパン,石炭,木炭)の不完全燃焼でも,無色,無臭の状態で発生してくる.
 本症の本態は,吸入されたCOが,血中のヘモグロビンと結びつき,酸素運搬能のない一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)が形成される結果,惹起されるHaelnoglobic hypoxiaである.その治療の眼目はCO-Hbを速やかに解離させることにあるが,それだけでは不十分である.以下にのべる本症の治療に関する基本的考えかたは,他の原因によるガス中毒の際の治療にも,また応用できるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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