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文献概要
図解対症検査 消化器シリーズ・12
下腹部痛
著者: 安部井徹1
所属機関: 1東邦大・第2内科
ページ範囲:P.436 - P.439
文献購入ページに移動 腹痛は消化器病などの診断で非常に重要な症候である.この事は今更いうまでもなく,誰でもが理解しているはずであるが,いざというとき極めて大ざっぱにしか把めず,結局,患者の苦痛や疾患の軽重,予後の推測のみに役立ち,診断にはあまり役立たないという感をいだかせる.
しかし腹痛を,あまり理論的根拠はないにしても,現在考え得る程度の理論や経験的事実に基づいて観察してみると,なかなか馬鹿にならない診断的価値があることに気付くことも多い.特に,急性腹症のようにほとんど補助的検査の行ない得ない状況では,腹痛の注意深い分析が非常に大切であり,重要である.ここでは主に下腹部痛について述べる.
しかし腹痛を,あまり理論的根拠はないにしても,現在考え得る程度の理論や経験的事実に基づいて観察してみると,なかなか馬鹿にならない診断的価値があることに気付くことも多い.特に,急性腹症のようにほとんど補助的検査の行ない得ない状況では,腹痛の注意深い分析が非常に大切であり,重要である.ここでは主に下腹部痛について述べる.
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