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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント I.循環器系 2.血圧の異常

末梢静脈圧と中心静脈圧の測定

著者: 三浦勇1

所属機関: 1東京女子医大・心研外科

ページ範囲:P.867 - P.869

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静脈圧測定の意義
 近年,外科内科領域を問わず,循環系の状態,とくに循環血液量を大まかに把握するための簡単な手段として,静脈圧測定が広く行なわれている.
 静脈圧はいうまでもなく,静脈系の容量とそれを満たす血液量との相対関係によって定まる.したがって,静脈圧からまず循環血液量の多寡を知ることができる.次の静脈圧は,動脈系の状態によって後方からの影響を受ける.たとえば人工心肺の送血流量を増すとき,動脈圧とともに静脈圧は上昇するが,体外循環のような状況下では,心拍出量を反映する.第3に,前方に位置する心臓の機能によって影響されることが明らかである.右心または両心不全,心臓タンポナーデなどは,静脈圧を上昇させる方向に作用する.とくに心臓タンポナーデでは,ショック症状を伴う静脈圧上昇の所見がしばしば診断の決め手となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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