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特集 これだけは知っておきたい診断のポイント I.循環器系 12.解離性大動脈瘤
解離性大動脈瘤
著者: 初音嘉一郎1
所属機関: 1東京女子医大心研
ページ範囲:P.924 - P.929
文献購入ページに移動解離性大動脈瘤,あるいは剥離性大動脈瘤といわれる疾患は古くから知られている疾患であるが,臨床的に意義のある疾患として取り扱われるようになってきたのは比較的最近のことである.これは元来,この疾患の頻度がそれほど高くないことにも一因はあるが,最大の原因は疾病の経過が非常に急激で,診断も治療もできないうちに患者が死亡してしまうことによるものであろう.しかしながら,血管外科学の飛躍的な進歩により大動脈の切除移植が安全確実に行なわれうるに及んでDeBakey氏らはこの重篤な疾患の手術に挑戦し,1955年に初めてその手術成功例を報告した.以来本疾患は手術の可能な外科的疾患として注目を集めるようになり,諸外国ではぞくぞくとその手術成功例が報告されるに及んで,その臨床診断学的意義が重要視されてきた.
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