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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント II.呼吸器系 1.血痰と喀血

血痰をみたとき

著者: 谷本普一1

所属機関: 1虎の門病院・呼吸器科

ページ範囲:P.944 - P.948

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血痰とは,喀血とは
 血痰をみた時,それがたしかに血痰かどうか,つまり気管以下の気道および肺から喀出されたものであるかどうかを,まず鑑別する必要がある.血痰とは,肺や気道における出血が原因となって,血液を混じた痰を喀出することを意味している.喀血とは,血液そのものを喀出することであり,通常2ml以上なければならない.血痰も喀血も臨床的意義は同じと考えてよいが,血液の量的な差が,疾患の鑑別に役立つことがある.喀血を主訴とする疾患には,その量の多少にかかわらず放置しても差支えないものから,極めて短期間のうちに診断し処置をしないと生命にかかわるというようなものまで含まれている.従って血痰を訴える患者の診断に当たっては,常にできる限り速やかに,その原因を見出す努力が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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