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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント II.呼吸器系 5.血液ガス分析から

血中CO2からわかるもの

著者: 長谷川博1

所属機関: 1国立がんセンター・外科

ページ範囲:P.971 - P.975

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2つの診断的意義
 血中CO2の診断的意義は2つに分けて論ずることができよう.すなわち1つは,血中に溶存しているCO2ガスに関するもので,呼吸と密接な関係があり,低すぎ・高すぎはhypo-,hyper-capniaと呼ばれ,mmHg単位によって表現されるのが通例である.もう1つはCO2 combining powerまたはtotal CO2 content bicarbonate等と呼ばれるもので,低すぎ〜高すぎは呼吸とは一応無関係で,代謝性acidosis〜alkalosisの重要な指標となる.単位は通常mM/lまたはmEq/lで表現されるが,Astrup, S. Andersenらの測定法が普及して以来,Base Deficit(BDと略)またはBaseExcess(BEと略)という単位で正常値からのズレをmM/lを使って表わされることもある.
 そこでこれら2つの血中CO2について,はじめに体液生理学的な概論をのべ,続いて技術的な面に重点をおいたterminologyおよび具体的な診断価値についてのべてみることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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