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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント IV.肝・胆・膵 1.主な肝機能検査

LAPの臨床的意義

著者: 鈴木宏1

所属機関: 1東大・第1内科

ページ範囲:P.1075 - P.1078

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 Leucine aminopeptidase(LAP)は,1958年RutenburgらがL-leucyl-β-naphthylamideを基質とするLAPが,膵癌患者において特異的に上昇することを認めて以来,臨床的に注目されるようになったものである.しかし,その後,この酵素は肝,胆道疾患とくに閉塞性黄疸および限局性肝障害において血清中に著明な上昇が認められ,膵癌に対する特異性は否定され,血清alkaline phosphatase(Al-P)にまさる価値があることについては疑問視されている.しかし,血清Al-Pと異なり骨生成性疾患では上昇しないので,両者を同時に測定することにより,骨生成性疾患による血清Al-Pの上昇を診断することができる点に最も大きな臨床的意義がある.なお1957年FleisherらがL-leucylglycineを基質として用いたLAPは閉塞性黄疸よりも肝炎などの肝細胞障害に著明に上昇することを認めているが,このLAPについては現在ほとんど行なわれていないので,ここでは省略する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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