文献詳細
特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆・膵 3.肝炎の診かた
文献概要
黄疸の診断と検査
一般に,肝炎のようにびまん性に肝細胞がおかされる疾患では,黄疸がつよく現われ,肝癌とか肝膿瘍のような限局性の肝病変では,黄疸の発現頻度が少ないものである.すなわち,肝炎には黄疸がつきものと考えられ,黄疸が現われることによって患者は医師を訪れ,医師はまた黄疸を根拠として,肝炎の診断を下すという手順が長く行なわれてきた.このように,肝機能検査法が発達しなかった時代には,黄疸のない肝炎の診断はほとんど不可能であったといっても過言ではない.
最近では,肝機能検査のみならず,肝生検が発展・進歩をとげ,黄疸のない肝炎の診断が確定されるようになった.しかしその反面,肝腫大,尿ウロビリノーゲン反応陽性のみで安易に肝炎という病名をつける医家も少なくなく,むしろ乱用されているきらいがある.
一般に,肝炎のようにびまん性に肝細胞がおかされる疾患では,黄疸がつよく現われ,肝癌とか肝膿瘍のような限局性の肝病変では,黄疸の発現頻度が少ないものである.すなわち,肝炎には黄疸がつきものと考えられ,黄疸が現われることによって患者は医師を訪れ,医師はまた黄疸を根拠として,肝炎の診断を下すという手順が長く行なわれてきた.このように,肝機能検査法が発達しなかった時代には,黄疸のない肝炎の診断はほとんど不可能であったといっても過言ではない.
最近では,肝機能検査のみならず,肝生検が発展・進歩をとげ,黄疸のない肝炎の診断が確定されるようになった.しかしその反面,肝腫大,尿ウロビリノーゲン反応陽性のみで安易に肝炎という病名をつける医家も少なくなく,むしろ乱用されているきらいがある.
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