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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント V.内分泌系 2.下垂体副腎系疾患の診かた

クッシング症候群

著者: 井林博1

所属機関: 1九大第3内科

ページ範囲:P.1154 - P.1159

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はじめに
 1932年Peter Bent Brigham病院の外科主任Cushing教授によって記載された本症の臨床像は,近年各種合成皮質ステロイド剤療法の登場以降その副作用として本症に酷似した症状が出現するにとから,現象論的には臨床家に馴染み深いclinical entityとなっている.
 病因論的にはCushing教授の創唱した下垂体好塩基性細胞腺腫(Pituitary basophilism)学説はまもなくMayo Clinic一派(Kepler, Walterら1934, Sprague 1950)の副腎皮質機能亢進説に修正されて今日に到っている.そして現在ではCushing教授の記載したuniqueな臨床症状を呈するものをその原因のいかんにかかわらずその名を冠してクッシング症候群とよび,とくに下垂体ACTH分泌亢進による両側副腎過形成の症例をクッシング病と呼んでいる.以下Cushing症候群の病因,診断と治療などについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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