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特集 これだけは知っておきたい診断のポイント VII.神経糸 1.痛みを訴えるとき
坐骨神経痛
著者: 西新助1
所属機関: 1東邦大整形外科
ページ範囲:P.1222 - P.1224
文献購入ページに移動臨床上痛みに対処する場合には内蔵されている種々の問題点に注意を払うべきであるが,一般には,いわゆる神経痛ときめて安直な処理法に走りがちのようである.しかし,痛みを主訴とする者が外来患者の高い%を占めているからには,その痛みを一律に取り扱わずに,痛みの種類を見分け,その原因を正して根治への道を開くよう意欲をもやすべきであろう.しかし,自覚的な痛みを他覚的にとらえることは必ずしも容易な業ではなく,また,多くの患者を限られた時間内に診療せねばならない多忙な医家にとって,それに費やし得る時間には自から制約があろう.そこで,同患者に接した場合どのようにして方向を定めるべきか,問題の多い坐骨神経痛を取り上げて考えてみることにした.
坐骨神経痛の患者は多く,それに患者自身もそれときめこんで来るほど普遍的なもので,そのために,単なる臀部痛や下肢痛も含められているので,その区別を明らかにする必要もあり,また,坐骨神経痛を起こす原因疾患がはなはだ多いのでその鑑別にも注意を払わねばならない.
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