icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント VII.神経糸 6.脳血管障害の診かた,考え方

脳血管の先天異常

著者: 野村隆吉1

所属機関: 1国立名古屋病院・脳神経外科

ページ範囲:P.1274 - P.1277

文献購入ページに移動
脳血管奇形は脳腫瘍の3倍もある
 脳の血管疾患は,近時その死亡率が高いことから,しだいに医学界の注目を集めるようになってきた.そのなかで先天奇形にもとづく疾患はなお十分な認識がもたれていないように思われる.
 一般に脳血管の先天奇形といえば,かなりまれなものと思われやすいが,けっしてそうではない.Courvilleによれば,かれのシリーズ中,剖検1,000例につき6例の脳血管奇形を認めている.同じシリーズで,脳腫瘍が1,000例につき2例であるところからみれば,脳血管奇形は,脳腫瘍の3倍の発生頻度をもつということになる.Courvilleのシリーズは剖検例についてであるから,臨床例からすれば,この頻度はさらに多いものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら