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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント IX.腎・泌尿器系 2.細菌尿の診かた

細菌尿の診断

著者: 飯田喜俊1

所属機関: 1大阪府立病院内科

ページ範囲:P.1335 - P.1337

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検尿は尿中細菌を知るのに適当か
 腎盂腎炎ないし尿路感染症の診断には,1)臨床症状,2)尿所見,3)腎機能の低下,4)腎盂像の変化,5)腎生検,6)既往症,7)血清学的検査,などが検索されるが,尿所見,とくに尿中細菌数を測定し,細菌尿の存在を確かめることもたいせつなことの1つである.
 現在,日常の診療において簡易に行なうことのできる検尿,とくに尿蛋白や沈渣所見が尿路感染症の診断ないし治療後の経過をみるのにしばしば用いられている,確かに尿沈渣所見や蛋白の有無は尿路感染症の有無を知るのに簡単な方法といえるが,はたしてこれが尿中の細菌の有無をみるのに適当な方法であるか,もう1度検討してみる必要があると思う.この際,尿の培養を行ない菌の有無を調べるのがよいとも一応考えられるが,たとえ清潔に採尿し培養しても菌が認められるもので,これがはたして病原性であるか否かの判定は容易でなく,現在ではその菌数のいかんにより,1mlにつき1万以下なら正常,10万以上なら細菌尿と判断することになっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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