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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XI.感染症 1.検査所見の意味するもの

ASL-O陽性の持続するとき

著者: 入交昭一郎1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.1408 - P.1410

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ASL-Oとは
 溶血レンサ球菌(以下溶レン菌と略す)が菌体外に分泌する物質にはStreptolysin O,Streptolysin S,Streptokinase,Hyaluronidase,Streptodornase,Ribonuclease,Proteinaseなどいろいろなものが知られ,人体が溶レン菌の感染を受けるとこれらの物質が人体内で溶レン菌より産生され,抗原性のあるものについてはそれに対する抗体が出現してくる.Anti-Streptolysin O(ASL-O)は字のごとくStreptolysin Oに対する抗体で,先行溶レン菌感染の有無を知るうえに最もポピュラーで今日広くその測定が行なわれている.
 溶レン菌にはA,B,C,D,E,F,G,H,K,L,M,N,Oの13群があり,Streptolysin Oは大多数のA群溶レン菌感染のほかにC群,G群の感染の場合にも産生される.したがってASL-O値の上昇は厳密にいえばA群溶レン菌感染症のみに特有ではなくC群,G群の場合にもみられるが,実際的にはA群溶レン菌感染症の血清学的診断法としてASL-O値測定が行なわれている.一般に250単位以上の上昇を異常とする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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