icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina9巻7号

1972年07月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい診断のポイント XVII.一般症状 2.症状からなにを考えるか

腹部膨満を訴える患者

著者: 三浦洋1

所属機関: 1三浦胃腸クリニック

ページ範囲:P.1542 - P.1544

文献購入ページに移動
 腹部膨満を訴える患者のうちには,消化管穿孔や,急性イレウスなど緊急手術を要するものから,腹部内臓の良性または悪性腫瘍のように正しい診断にもとづき,手術により初めて根治しうるもの,また胃腸アトニー症のごとく単に機能的な障害に起因するもので,多少診断が遅れても生命に関する問題の起こらないものまであり,これほど千差万別のものは少ないと考えられる.
 このように腹部膨満という症状は程度の差こそあれ,腹部内臓疾患ほとんどすべてに広く現われるものであって,この意味からいえば,そのような症状を訴える患者の診断のポイントということになれば,腹部内臓疾患をどのようにうまく鑑別するかということにあると考える.ここでは読者の大部分が臨床医家であると考えるので,実際的な見地に立ってごく臨床的なことがらについて私、の診断の進めかたを述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?