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文献詳細

雑誌文献

medicina9巻8号

1972年07月発行

文献概要

症例

脾腫を認めない慢性骨髄性白血病

著者: 前川正1 佐藤貞夫1 小野垣義男1 須田哲夫1 土屋純1

所属機関: 1群大・第2内科

ページ範囲:P.1619 - P.1622

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 慢性骨髄性白血病(CML)は各種成熟段階の骨髄顆粒球系細胞の異常増加をきたす疾患で,白血病細胞の浸潤は全身諸臓器に及ぶ.一般に経過は緩慢でbusulfan等の治療によく反応するが,多くは急性転化により死亡する.特徴的な所見として好中球アルカリフォスファターゼ(L-AIP)活性の減少やPhiladelphia(Ph1)染色体が存在することが指摘されている.臨床的にはほとんどの症例で顕著な脾腫が認められ,CMLの診断上重要な徴候の1つに数えられている.しかし,稀には脾腫をみないこともある.筆者らも全経過中一度も脾腫を証明できなかった症例と,診断時に脾腫を触れず経過観察中脾腫を認めるに至った症例とを経験したので併わせ紹介し,これらの臨床的意義について考察してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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