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手術手技
前交通動脈瘤の手術
著者: 半田肇1
所属機関: 1京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.103 - P.109
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前交通動脈瘤は,その解剖学的位置のため少なくとも数年前までは,動脈瘤のneck ligation〜clippingは技術的に困難な場合が多く,その手術のmorbidityを考慮に入れると,その手術成績は必ずしもあまり芳しいものではなかった.このために,前交通動脈瘤の手術は,動脈瘤到達法にも種々の方法が用いられていた.
大きくわけて,一側開頭による場合と両側開頭による場合の2つであるが,前者の揚合,Norlén(1953)の発表7)による一側の前頭開頭で,徐々に前頭葉を後上方に挙上してsubfrontalに達する方法を用いる人が多かった.この場合,必要に応じて,前頭葉極の内側において2-4cm位の範囲wedge shapeに脳葉切除を行ない動脈瘤に達する(tunnel resection〜wedge resection)方法を用いたり(Frenchら2),Kempe3)),または,両側大脳半球間裂をわけて動脈瘤に達するmedian〜transcallosal approachを用いていた(Tönnisら9)).
前交通動脈瘤は,その解剖学的位置のため少なくとも数年前までは,動脈瘤のneck ligation〜clippingは技術的に困難な場合が多く,その手術のmorbidityを考慮に入れると,その手術成績は必ずしもあまり芳しいものではなかった.このために,前交通動脈瘤の手術は,動脈瘤到達法にも種々の方法が用いられていた.
大きくわけて,一側開頭による場合と両側開頭による場合の2つであるが,前者の揚合,Norlén(1953)の発表7)による一側の前頭開頭で,徐々に前頭葉を後上方に挙上してsubfrontalに達する方法を用いる人が多かった.この場合,必要に応じて,前頭葉極の内側において2-4cm位の範囲wedge shapeに脳葉切除を行ない動脈瘤に達する(tunnel resection〜wedge resection)方法を用いたり(Frenchら2),Kempe3)),または,両側大脳半球間裂をわけて動脈瘤に達するmedian〜transcallosal approachを用いていた(Tönnisら9)).
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