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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科1巻2号

1973年08月発行

文献概要

研究

頸部脊椎管のDevelopmental Stenosisによる頸髄障害の研究—その1.本邦成人の頸部脊椎管矢状径のレ線学的正常域値とその診断学的意義

著者: 長島親男1

所属機関: 1埼玉医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.163 - P.171

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 脊椎管canalis vertebralisは,脊柱各部の椎孔faramen vertebralisが連続してつくられている.この脊椎管の内に新生物などができると脊椎管の内径が広くなり,内径を測定することによって,脊椎管のどのレベルに新生物などの病変があるのかを診断することができる.この1つの方法として,有名なElsbergとDykeの標準曲線がある1).これは周知のように,前後方向に撮影した脊椎のレ線フィルムで,interpedicular distanceすなわち左右の椎弓根pediculus arcus vertebralisの距離を測定し,正常人のカーブと比較して病変の部位を知る方法である.しかし,ElsbergやDykeらも指摘しているように1),この方法は胸椎や腰椎においては有用であるが,頸椎の上部では,さほど有用ではない.なぜなら,頸椎では上部になるほど,椎弓根は椎体から斜め外・後方にのびているために(Fig.1,次ページ),interpedicular distanceを明確に測定しにくいからである.
 さらに,頸部ではinterpedicular distance--つまりこれは脊椎管の「横径」に相当するが,この横径よりも「矢状径」の方が短いのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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