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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科1巻3号

1973年09月発行

文献概要

研究

クモ膜下出血後のCSF dynamicsとnormal pressure hydrocephalus

著者: 鈴木健二1 石光宏1 中山博雅1 松本皓1 西本詮1

所属機関: 1岡山大学脳神経外科

ページ範囲:P.241 - P.249

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 クモ膜下出血後に脳室拡大の発生をみることは,1928年Bagleyら2)が初めて報告して以来,実験的および臨床的に多くの報告がなされてきた.このような脳室拡大を有する症例中には,歩行障害,精神障害および尿失禁などの特異的臨床症状有し,髄液圧は180mmH2O以下の正常範囲にあるにもかかわらず,髄液誘導術により症状の改善がえられるものがあり,これをHakim & Adamsら7)は1965年に初めてnormal pressure hydro-cephalus(以下NPHと略す)とよんでいる.本症の補助診断法として,近年もっぱらRI-cisternographyが試みられているが,最近になってRI-cisternographyの所見のみからでは,髄液誘導術の効果が必ずしも予測できない場合もあることが指摘されるようになり,NPHの発症機序,診断基準,手術適応などに関し,再検討が加えられつつある.私どもは,今回,クモ膜下出血後に起こるNPHの発症機序について,臨床例および動物実験により若干の検討を加えたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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