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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科1巻3号

1973年09月発行

文献概要

症例

クモ膜下出血を繰返した頭蓋底の巨大な骨軟骨腫(osteochondroma)の1例

著者: 中尾召三1 高岡義行1 渡辺学1

所属機関: 1順天堂大学脳神経外科

ページ範囲:P.251 - P.257

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 頭蓋内軟骨腫または骨軟骨腫はかなり稀な疾患である.本邦では最近数年間に相次いでその報告例をみるようになったが,現在まで文献上10数例を数えるに過ぎない,頭蓋底部なかでも傍正中部はこれらの腫瘍の好発部であり,腫瘍存在部位に一致する脳神経症状あるいは周囲神経組織への圧迫症状で発症経過することが多い.
 われわれは最近,クモ膜下出血と右動眼神経麻痺をもって発症し,その後もクモ膜下出血を繰返して,左動眼神経および左半身麻痺をきたし,またその経過中,比較的短期間に特徴的な石灰化像の発生した頭蓋底の巨大なosteochondromaの1例を経験したので,これに若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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