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総説
術後管理—副腎皮質ホルモンと術後代謝の動向を中心として
著者: 松角康彦1 原田幹雄1
所属機関: 1熊本大学脳神経外科
ページ範囲:P.275 - P.285
文献購入ページに移動 脳神経外科手術の術後管理で,他の領域の手術と比較して特殊なものをあげるとすれば,まず第一に頭蓋内圧充進に対する処置であろう.そのほかこの問題を中心として派生的に現われる呼吸管理や血液ガス代謝,酸・塩基平衡の変動など,最近の研究に負うところが大きい.また脳障害に特異的な現象として,意識障害,失語症などのためにcommunicationが欠除した患者の処置,さらには神経学的な機能の回復をはかり,片麻痺にrehabilitationを施すなど,特徴的な術後管理といえる.
後出血の問題や術後感染症,創傷治癒など脳神経外科に限らず,各種外科手術に共通した話題であるが,栄養・輸液の術後指示には各科と共通した考えと,脳神経外科手術に特異的な注意すべき問題点とが,混じり合って,特に視床下部—下垂体系の手術後管理には,独特の対策を要求される.
後出血の問題や術後感染症,創傷治癒など脳神経外科に限らず,各種外科手術に共通した話題であるが,栄養・輸液の術後指示には各科と共通した考えと,脳神経外科手術に特異的な注意すべき問題点とが,混じり合って,特に視床下部—下垂体系の手術後管理には,独特の対策を要求される.
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