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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科1巻5号

1973年11月発行

文献概要

急がず,足もとをみつめ,ふりかえること

著者: 植木幸明1

所属機関: 1新潟大学脳神経外科

ページ範囲:P.361 - P.362

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 脳神経外科の臨床は忙がしい.次から次と患者が入院してくる.検査をほどこし診断し手術をし,そしてその患者は退院してゆく.その間に外傷患者が運びこまれる.かけつけて診察し,直ちに必要な検査をほどこし,手術を行い,あるいはICUへ移す.こうゆう生活が毎日続くのである.習い性となる.兎に角前をみ,前をみての生活の続きである.ゆっくりふりかえることがなかなかできがたい.自分が手術をした患者の1例1例の経過を長くfollow upする余裕をともすれば持ちがたい.しかしだからといってそれで決してよいわけではない.真の臨床は,殊に脳の手術にかかわる脳神経外科は,慎重にfollow upしてこそ評価ができるのであって,術後の暫くの間の経過をみただけでは到底手術の評価の判断にはならない.
 いろいろな手術の工夫を試みる.それがどうも調子がよいように思う.これこそその方法だと思いがちである,しかしこうゆう時にこそ最も慎重にfollow upを続けてゆくべきであろう.従来の方法との比較も決して簡単ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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