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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科1巻5号

1973年11月発行

文献概要

境界領域

視床下部,下垂体の内分泌・1

著者: 井林博1

所属機関: 1九州大学第3内科

ページ範囲:P.385 - P.395

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Ⅰ.はじめに
 江橋節郎教授(東大薬理学)は「20世紀の科学発展の歴史を顧みると,その前半は物理学Physicsによって代表され,20世紀後半はまさしく生物学Biologyの進展によって象徴される.」と述べておられる.Biologyの一分野である内分泌学は第2次大戦後,おもに英米の研究グループによって澎湃として興った比較的歴史の若い研究分野である.この間生化学領域の急速な進歩と各種測定機器の開発,改良を背景として行なわれた内分泌学の基礎研究の成果を基盤に,近代臨床内分泌学が育成されたわけである.
 しかし,現在に到る臨床内分泌学進歩の歴史をふり返ると,それは多くの試行錯誤を辿った血中や尿中など生体試料中ホルモンの微量定量法の考案開発の歴史でもあり,またこれに大きく依存してきたということができよう.しかし1959年Bers0n,Yalow1)らの画期的な創意考案によって開発された血中insulinのradioimmunoassay(以下RIAと略す)は,その後引続き同じ原理を応用して各種peptide hormoneやステロイドホルモン,甲状腺ホルモンなどのRIAや,一方competitive protein binding radioassay,さらにradioreceptorassayなどの超微量定量法の確立への道を拓いた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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