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症例
Nocardia脳膿瘍の1例
著者: 織田祥史1 森惟明1 小林映2 半田肇2
所属機関: 1高知医科大学脳神経外科 2京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.99 - P.102
文献購入ページに移動Nocardiaは放線菌類に属し,1888年Nocard15)によって分離命名された.もともと弱毒性であり,ヒトの感染症としては,1890年Eppinger3)がはじめて脳膿瘍から起因菌として同定報告して以来,1976年までに約150例の報告をみるにすぎない.
しかし近年ステロイド剤の多用や,腎移植などに伴う免疫抑制剤,更には癌末期の症例などに"日和見感染"としてのNocardia感染症が増加する傾向にある.
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